
映画監督
内田 英治
映画監督
内田 英治
週刊プレイボーイ記者を経て99年「教習所物語」(TBS)で脚本家デビュー。05年「劇団演技者。」(フジテレビ)演出以降はコンスタントに映画作品を発表しており、近年はオリジナル作品が中心となり国内外で評価を高めている。2020年公開の映画『ミッドナイトスワン』では脚本・監督を手掛け、第44回日本アカデミー賞において、優秀監督賞、優秀脚本賞、最優秀作品賞を受賞。
『予算から解放されることで、日本の映画界はさらに飛躍する』


『ミッドナイトスワン』での日本アカデミー賞3冠、おめでとうございます。改めまして内田監督が映画の道へ進んだ経緯を教えてください。
内田 : ブラジルで生まれ、小学生で日本に移り住んだ私は周囲に馴染めず、逃げ場所として映画館に入り浸りました。それが私と映画の出会いです。社会に出てからしばらくは映画の仕事への入り口が見出せませんでした。週刊誌のライターを経て、映画制作に携われたのは30歳を過ぎてからなんです。助監督の経験がない私は限られた予算のなかで作品を生み出すほかなく、例えば2016年に公開された『下衆の愛』に至っては制作費は500万円でした(苦笑)。

内田監督は常々、中規模予算での映画がもっと増えるべきだと公言されていますが、その意図はいかなるものでしょうか?
内田 : 日本の映画は大規模予算での製作がメインストリームであるがゆえに、つくられる映画はヒットが見込まれる題材に偏りがちです。私が監督として携わり、2014年に公開された『グレイトフルデッド』のようなブラックコメディは日本では作りづらいわけですが、海外に持ち込んだところ、映画祭にノミネートされるまでに評価されました。低予算での映画を受け入れる土壌が整うことで、日本の映画シーンは活性化すると考えています。そうそう、今回撮影した『星屑の子』も日本では成立しづらいジャンルのひとつ、ファンタジーです。

『映画づくりに寄り添ってきたソニーのXperiaだから信頼できた』


『星屑の子』はどのような映画を目指したのでしょう?
内田 : 読んだ時にすぐに世界観がイメージできる原作でした。脚本で描いたのは“よくわからない世界”です(笑)。古来とも未来とも分からぬ時空のなかで、物語のキーとなる琴や衣装を登場させることで、アジアの雰囲気を醸しました。『ネバーエンディング・ストーリー』に代表されるように、ファンタジーというと西洋を思い浮かべがちですが、アジアのファンタジーもありなんだ、と思ってもらえたらと嬉しいですね。

『星屑の子』はXperia 5 IIで撮影した作品ですが、撮影に際して意識したことはありますか?
内田 : いかにもスマートフォンで撮影したような粗い、いわゆるホームビデオのような仕上がりにはしたくありませんでした。スマートフォンで映画を撮影するのは初めてでしたが、映画づくりを知り尽くしたソニーが生み出したXperiaには、映画作りに十分な機能が備わっていることはわかっていたので、いつものように撮影を進めることができました。

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